ASEANの成長に乗じて、長期的な成功を後押し
アジア太平洋地域の中小企業は、東南アジアでデジタル戦略と持続可能性戦略を優先させながら成長を図ることを目標としています。
この調査では、APACの中小企業経営者250名(さまざまな業界の創始者や経営幹部を含む)を対象に、アンケート調査を実施しました。
S&P Global Market Intelligenceによると、ASEAN地域は今後10年間、世界経済で最も急速に成長する地域の地位を維持するだろうと予想されており、APAC成長の原動力としてますます重要な存在となっています。
短期的には、ASEANの成長は、この地域のいくつかの大国における国内需要の継続的な拡大によって支えられることになるでしょう。多国籍企業が製造サプライチェーンの多様化を進めているなか、海外直接投資の流入も引き続き堅調に推移することが予想されます。
しかし、中小企業が国境を越えてチャンスを真に手に入れるには、依然として課題が残っています。フォーブスの調査では、回答者の半数が、グローバル市場で新規顧客やパートナー、サプライヤーを見つけることよりも、複雑な通関要件と書類作成を主な障害として挙げています。
調査対象者によると、社内の貿易コンプライアンスの専門知識が限られているため、市場間で異なる通関規制に対処するのは依然として複雑であるとのことです。
こうした障害に直面した場合、中小企業は、国際貨物を効率的かつ賢く輸送する能力を持つ経験豊富な物流サプライヤーと提携し対処することができます。たとえば、FedExは、企業が貿易関連書類を電子的に送信できるようにし、データを活用して予測アルゴリズムを生成し、通関手続きに関する情報を準備して、貨物が仕向地(国)に到着したらすぐに配送できるようにしています。
デジタル力を解き放ち、パフォーマンスを向上
ASEANやそれを超えて成功するために、APACのほとんどの企業は、顧客体験の向上とパートナーおよびサプライヤーによるネットワークの構築に注力しています。心強いことに、回答者の70%以上がこれらの目標を達成できると確信しています。
そのために、多くの中小企業は分析やAIなどのテクノロジーを活用して、貨物のリアルタイム追跡や可視化ソリューションなどの分野での能力を開発しています。
当然のことながら、この地域ではAIへの関心が高まっています。回答者の75%以上が、今後3年間で少なくとも一部の業務をAIによって管理することになると予想しています。
特に、多くの企業がさまざまな機能で生成AI(Gen AI)の使用を検討しており、より効率的かつ効果的なプロセスに変更しようとしています。技術コンサルタントのForresterは、APACの企業の30%がGen AIの変革的影響の恩恵を受けると予測しています。その他のユースケースにおいて中小企業は、フィードバックを迅速に分析して顧客体験を改善したり、レポートを自動的に生成して従業員の生産性を高めたり、コンテンツを生成してマーケティング活動を強化したりするツールをGen AIを使用して強化しています。
企業は競争力を維持するために、越境Eコマース機能を強化する必要もあります。とはいえ、回答者の54%は、こういった機能をサポートしているのは、組織の年間IT予算の5%未満であると回答しています。
予算が限られている中小企業は、注文、請求、配送のためにEコマースエコシステムを統合している物流のスペシャリストと連携することで、これらの制約を克服することができます。たとえばFedExは、Eコマースマーケットプレイス内で複数のサービスを提供しています。他にもメリットはありますが、これらのサービスを利用することで、中小企業はプラットフォームを離れることなく出荷オプションにアクセスし、出荷ラベルを生成することができます。利便性をさらに高めるために、FedExは、WhatsAppなどのインスタント・メッセージング・サービスを、カスタマイズ可能な配達オプションとカスタマーへのアラートを提供する双方向Eコマース配送ソリューションFDMiに統合しました。
グリーンプラクティスを優先して新市場に進出
持続可能性の統合は、中小企業の事業拡大にとってもますます重要になっています。政策立案者や規制当局は、企業に対して、環境、社会、ガバナンス(ESG)の考慮を自社の事業やバリューチェーンに組み込み、それらを開示することをますます求めるようになりました。中小企業は現時点ではそのような要件から免除されているかもしれませんが、大口顧客から特定の持続可能性基準を満たすよう求められる可能性があります。さらに、持続可能な方法で生産された製品を求める消費者が世界中で増えているため、規制当局から義務付けられていなくても、中小企業が業務にESGを取り入れることは理にかなっています。
実際、調査対象となった企業の約66%が、社会にプラスの影響を与える製品やサービスの製造または提供、社会意識の促進、社会全体が直面している問題に取り組むためにESGへの取り組みにフォーカスしています。
この取り組みを支援するために、FedExは、企業が報告や計画のために排出量をよりよく理解するために使用できるFedEx Sustainability Insightsダッシュボードを提供しています。このクラウドベースのデータツールは、FedExのネットワークから入手できるほぼリアルタイムのデータを活用して、出荷活動により排出されるCO2e量を推定します。
APACのより多くのSMEが、AIや分析などのデジタルツールを採用し、持続可能な慣行を優先することで、業務効率を高め、世界的なグリーンへの移行に沿った長期的な成長を推進しようとしています。
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