サプライチェーンにおける自由貿易協定の4つのメリット

近年、サプライチェーンの混乱が企業に大きな打撃を与えています。そして、この他にこれまでにも透明性の欠如や不確実性、貿易に関する規則の頻繁な変更といった事柄が存在します。これらすべてが、中小企業（SME）の円滑な運営を非常に困難にしています。そのため、中小企業の経営者は、変化するグローバルサプライチェーンの動向にも耐えうる体制を構築する必要があります。

1つの方法は、地域自由貿易協定（FTA）を利用することです。FTAが事業コストを節約し、より多くの市場へのアクセスを拡大するのにどのように役立つかを聞いたことがあるでしょう。しかしそれ以上に、FTAは、今後のビジネスプランの策定に役立ち、貿易や規制の不確実性に対するセーフガードとなります。

FTAについて

FTAは、2カ国以上の国や地域間での貿易を容易にする協定です。知っておくべき最も重要な地域自由貿易協定をいくつか紹介いたします。

地域的な包括的経済連携（RCEP）

RCEPとは：東南アジア諸国連合（ASEAN）の加盟国、ならびにオーストラリア、中国、日本、ニュージーランド、韓国の間で署名された協定です。

対象：商品・サービスの国際貿易、投資、経済成長と技術協力、知的財産、競争、紛争解決。RCEPは世界最大の貿易協定であり、世界の人口とGDPのほぼ3分の1を占める国々が含まれています。

環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定（CPTPP）

内容：アジア太平洋（JAPAC）の11カ国（オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、日本、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、ベトナム）と米国間の協定です。

対象：商品・サービスの国際貿易、投資、知的財産、労働、環境、Ｅコマース

EUベトナム自由貿易協定（EVFTA）

EVFTAとは：EUとベトナムの間の包括的な貿易協定であり、その目的は関係国間の貿易条件を改善することです。労働者の権利、環境保護、知的財産権も保護します。

対象：商品・サービスの国際貿易、非関税障壁の削減、知的財産の保護、公共調達、Ｅコマース。

SMEにとって活用されていないFTAの4つのメリット

これで、FTAは企業が参加国間の貿易を行うことを容易にすることを理解しました。しかし、具体的にはどのようにするのでしょうか?

1. サプライチェーンのレジリエンスの強化

各国がFTAに参加する場合、可能な限り国際貿易障壁のないビジネスができるよう取り組んでいます。中小企業の経営者にとっては、貿易の流れが混乱したりルールが突然変更されたりする心配が少ないことを意味します。これにより、貿易がはるかに簡単になり、加盟国間でサプライチェーンを統合することも簡単になります。

2. 国境プロセスの簡素化と事務手続きの削減

FTAにより、国境を越えた遅延が少なくなり、製品を迅速に市場に投入できます。加盟国は、通関手続きをシンプルかつ予測可能なものにし、伝達不足や規則の誤解によって商品が滞らないようにすることを目指しています。最終的に、そのような障壁がないことが、お客様のビジネスにご利用いただけるより安い国際輸送の実現につながります。

3. サプライチェーンの総コストの削減

FTAは、関係する企業のコストを削減することを目的としています。国境を越えた取引の場合、これは通常、関税の引き下げ、場合によっては関税の完全な撤廃という形です。中小企業の場合、特に以前は高い関税があったが、顧客の需要を満たすためにビジネスを運営する必要がある市場では、コスト削減は莫大なものになる可能性があります。

4. より公正で透明性の高い貿易

何らかの監視がなければ、国境を越えたビジネスは見過ごされ、地元企業に有利になる可能性があります。FTAは加盟国市場の公平性を確保するため、企業は、優遇措置や偏った規制ではなく、製品の品質と価格に基づいて判断されます。

FTAが大きなメリットをもたらすことには誰もが同意できます。しかし、ビジネスにとって真に回復力のあるグローバルサプライチェーンを構築するには、AMEA-EU（アジア太平洋、中東、アフリカ-ヨーロッパ）とAMEA内地域の間に、非常に効率的で信頼性の高い国際輸送および物流サービスのネットワークを確立する必要があります。これには、輸送ルートとシステムの最適化、配達予想時間の改善、サプライチェーン全体の商品の安全性とセキュリティの確保が含まれます。サプライチェーンが変化する市況に迅速に適応できるようにすることも意味します。

これは、FedExのような信頼できるロジスティクスプロバイダーが提供できる分野です。FedExが提供するものは次のとおりです。

AMEA-EU全体で強力で安定した存在

FedExには、AMEA-EUおよびAMEA内の 220を超える国と地域をカバーする非常に効率的な国際輸送ネットワークがあります。650の空港に13のハブを持ち、世界最大の貨物航空会社です。そのため、当社の豊富な車両と現地の存在により、すべての地域市場でお客様をサポートできるため、貨物の突然の混乱を心配する必要はありません。

これは、FedExのような信頼できるロジスティクスプロバイダーが提供できる分野です。FedExが提供するものは次のとおりです。

越境Ｅコマースを可能にする技術ツールとリソース

FedExは、顧客満足度を確保しながら、お客様の仕事をより簡単にする自動化ツールと FedEx^® Delivery Manager のような革新的な技術を提供します。

FedEx^® Delivery Managerを使用して、次のことができます：

特定の配達日時をスケジュールする

受取り時の署名なし配達を承認する

パッケージをFedEx営業所留めにして引き取る

また、FedEx Surroundのような最新のイノベーションをもたらすことにも投資しているため、次のことができます：

パッケージの追跡

配達時間を見る

潜在的な問題を特定する

中小企業の経営者として気を配らなくてはいけない事柄は多いですが、サプライチェーンのレジリエンスを心配事の1つにしないでください。FTAによって提供される4つのメリットを活用し、FedExのような信頼できるロジスティクスプロバイダーと協働してください。そうすることで、ビジネスの成長に集中することができます。