消費者がオンラインで買い物をする回数は日々増加傾向にあります。こうした消費者のニーズの変化に合わせて、小売業やEコマースも常に変化しています。では、スモールビジネスはどのようにして消費者のニーズの高まりに対応すればよいのでしょうか？ここでは、ビジネスの競争力を高めるために活用できる3つの主なトレンドをご紹介します。

#1: バーチャル体験でショッピングを楽しめるようにする

ショッピングは進化しています。デジタルの世界では、ショッピングとエンターテイメントの境界線が明確ではなくなりつつあります。ゲームやバーチャル体験、インフルエンサーとのイベントなどは、今や一般的なショッピング体験であり、若年層の消費者を惹きつけています。 

こうした形態は「ショッパーテイメント」と呼ばれており、特にデジタルネイティブであるZ世代にとって魅力的なものとなっています。

#2: ライブストリーミングで販売する

会話型コマースとして知られるライブストリーミングは、オンラインビジネスにとって自分の観客と直接つながり、コミュニティを構築するための強力な手段となります。中国の事例を参考にすれば、2026年にはライブコマースによる販売がEコマース全体の10～20％を占めるようになる可能性があります¹。

これはZ世代に限った話ではありません。実際のところ、ミレニアル世代はアジアではすでにひとつの産業として確立しているライブビデオショッピングの最前線にいます。こうしたトレンドを利用する場合、強力なブランドは必要はありません。ライブストリーミングには、有名人やインフルエンサーが登場することが多いのですが、アピールする商品を日常的に使っている人や、その商品の「使い方」やアドバイスを発信しているエキスパートも登場しています。

#3: ソーシャルコマースの波に乗る

オンラインスモールビジネスでは、お店のウェブサイトでビジネスを行うだけではありません。

近年の消費者は場所を問わずに商品を購入し、各種のブランドと関わろうとします。なかでも、Facebook、Instagram、TikTokといったSNSでその傾向が顕著です。2021年、世界のソーシャルコマースの売上高は4920億ドルに達しましたが、2025年には3倍近くの1兆2000億ドルに到達すると予想されています²。

SNSでのキャンペーンは、単にファンとなる消費者に対し、あなたが販売する商品についてシェア、リツイート、いいね！を促すだけではありません。これは発見主導型ショッピングであり、消費者がそれらのチャネルで商品を購入するよう影響を与えることができるのです。SNSの投稿にタグ付けすることで購入可能なコンテンツに転換したり、FacebookやInstagramのようなチャネルでストーリーなどの一時的な機能を使うことで、消費者はスワイプと数回のタップで購入を完了できます。

次のグローバルショッピング革命

現代の小売業において、もはやデジタル化は当たり前となりました。SNSでの発見主導型ショッピングのような消費者行動に変化が起きている今、ビジネス規模に関わらず、どの企業にとっても大きなチャンスであることに疑いの余地はありません。そして、これは始まったばかりなのです。

国境が取り払われ、Amazon、中国のTmallやPinduoduo、東南アジアのLazadaなどのプラットホームが台頭し、スモールビジネスも新しい市場にアクセスできるようになりました。

必要なのは、柔軟性と地域の特性を生かした配送、クーリエやエクスプレス配送サービスによるサポートだけです。それさえあれば、顧客が世界のどこにいても安全かつ迅速に届けることができます。

出典

¹ McKinsey、It’s showtime! How live commerce is transforming the shopping experience , July 2021

² Accenture,Why the future of shopping is set for a social revolutionJanuary 2021