再利用可能で丈夫な梱包材

再利用可能で丈夫な梱包材

再利用可能で丈夫な梱包材

Otter Products社の子会社であるLiviri社は、フェデックス®を利用して新鮮な食品やワインをお客様に届けています。

 

2020年9月18日

壁にかかったサーモスタット
壁にかかったサーモスタット
壁にかかったサーモスタット

スマートフォンを落とすとコストが高くつくことがあります。

まさに、これがOtter Products社がその名を世間に知らしめたきっかけでした。同社は、どんなにぞんざいに扱っても耐えうるケースで、私たちが依存する大切なデジタル・ライフラインを守ります。保護に関する同様の考え方により、Otterboxスマートフォン・ケースを開発したチームが、まったく新しいLiviriというブランドを立ち上げる運びとなりました。このグループの目的は、生鮮食品やワインなどの温度管理された貨物を、物理的なダメージだけでなく腐食からも保護することです。そして最も重要なことは、同社はこれをサステナブルな方法で実現しているということです。


壁にかかったサーモスタット
壁にかかったサーモスタット
壁にかかったサーモスタット

このミッションを念頭に置き、Liviri社のチームは、最終的な再利用可能ボックスの輸送だけでなく、実際の展開前にテストを行うためにもフェデックスとのコラボレーションを検討していました。

DTH(ダイレクト・トゥ・ホーム)の世界における再利用可能容器

新鮮な食品を消費者に直接届けるというコンセプトはまだ比較的新しいものですが、近年急速に成長を見せています。ニールセン氏は、食品・飲料のオンライン販売は、2040年までに2倍に成長すると予測します。そしてまさにこのような機会が、Liviri社を誕生させたのでした。しかし、Otter Products社が実現したかったことは、生鮮品を安全かつ断熱を徹底した状態で届けることだけではありませんでした。これに加え、この部門によく見られる使い捨て容器の無駄に立ち向かうような設計をしたいと考えていました。このような「使い捨て」製品にはリサイクル可能な素材でできたものも多い中、未だに主要梱包材として発泡スチロールが使用されているケースもあります。

Liviri社のボックスもまた、内容物を冷たく保つことができ、さらに猛暑の中でも最高クラスの断熱段ボールよりも80%優れたパフォーマンスを発揮します。これにより、長い配送時間にも対応できるほか、温度によっては配送が困難となり得るさまざまな種類の生鮮品の配送にも対応できます。

同ボックスは、企業に販売して管理を任せることができるほか、直接Liviriを通してリースすることも可能です。また、ボックスの洗浄や消毒も簡単で、蓋を固定するチップなどの摩耗や破損が起こりやすい部品の交換も簡単なため、ボックスを使いまわすこともできます。

95%がリサイクル可能な素材でできているため、ボックスがその役目を果たした際はそのままリサイクルに出すことができます。

現行のお客様は、とれたてのサーモンから高級コーヒーやパンに至るまで、あらゆる商品を配送されています。さらに、チームはEコマース部門で人気を集めているワインボトル専用に「Liviri Vino」というボックスを設計しました。「エンドユーザーの環境意識は向上傾向を見せており、容器がシステムに還元されて再利用されるということを評価してくださっています」と、Otter Products社のシニア製品イノベーション・マネージャーであるカイル・ファニング氏は説明します。

「材料をリサイクルすることは非常に重要です」と、ファニング氏は述べます。「ですが、最も大きな変化は、日々の配送で頻繁に使用するものを再利用することで起こっています。」

フェデックス営業所の店舗に貨物を降ろしている女性
フェデックス営業所の店舗に貨物を降ろしている女性
フェデックス営業所の店舗に貨物を降ろしている女性

長期コラボレーション

Otter Products社は、長年フェデックスをご愛顧くださっています。実は、同社の荷物は、直接消費者に届く単品の商品を含め、すべてフェデックスにより配送されています。このため、Liviri社設立の初期段階では、フェデックスがスピードダイヤルでコンサルティングを行っていました。「食品向けの再利用可能な配達形態のアイデアが持ち上がったのは2016年のことでした」と、ファニング氏は言います。Liviriチームは、耐久性に優れたリサイクル可能な素材を使って、容器の試作品の開発に着手しました。しかし、消費者が商品を開封してから、Liviriの再利用可能容器がネットワークをスムーズに行き来できないと、いくら開発が進んでもまったく意味がありません。


テストラボでのLiviri

テネシー州メンフィスのフェデックス梱包ラボでは、パッケージ設計・開発マネージャーのタイラー・ケニーとそのチームは、Liviri社が開発していたサンプルについて、ボックスだけに型破りの考え方をする必要がありました(ダジャレのつもりです)。「Liviri社がフェデックスのラボを訪れたのは2017年のことでした。当時3D印刷した試作品を持ってきたことをきっかけに、そこから設計フィードバックが始まりました」と、ケニーは言います。

フェデックス入社8年目で梱包材エンジニアを務めるケニーは、当時ラボにはLiviriの試作品ほどの大きさのボックスに見合った負荷テストが用意されていなかったため、落下シミュレーション・テストなどを含め、その耐久性をテストする新しい方法を模索する必要があったと振り返ります。「また、コンベア・システムでの動作も確認する必要がありました」と、ケニーは付け加えます。「ボックスが滑り落ちて制御不能になったり、ジャムが起こることは避けたかったのです。」幸い、テスト時もその後もこのような最悪のシナリオが現実になることはありませんでした。

梱包ラボは、年間4,000~5,000にものぼる梱包材のテストを無料で行っており、あらゆる種類のお客様にご満足いただいています。フェデックスのチームのLiviriとの初回共同開発の最後には、ボックスは厳しいテスト基準を満たしており、その丈夫な設計のおかげで数々の船便にも耐えることができます。

ケニーによると、引き続き消費者体験や、システムを通して再利用可能容器を配送するフェデックスのチームメンバーの体験を改善できるようさまざまな方法を模索していると言います。「素晴らしいコラボレーションであり、再利用可能梱包材のあらゆるメリットが人々に認識されるようになれば、さらに大きな影響を与えることができると感じています。」